SLEモデルマウス脾細胞の抗DNA抗体産生に及ぼす抗イディオタイプ抗体の影響
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概要
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近年抗イディオタイプ抗体(抗Id抗体)を用いて自己抗体の産生を制御しようとする試みが進められているが, その際に特異性の高い抗Id抗体を得ることが成功の鍵となる. 本研究では抗DNA抗体に対する抗Id抗体を, New Zealand black/New Zealand white F1マウス(B/W F1)由来のモノクローナル抗DNA抗体をウサギに免疫して作成し, この抗体を使用して, B/W F1の脾細胞の抗DNA抗体産生に及ぼす抗Id抗体の効果について検討した. 得られた抗Id抗体は, 抗DNA抗体以外のマウスIgGには結合を示さず他の抑制試験の結果からも, 抗DNA抗体の抗原結合部分に対して非常に特異性の高い抗体であると考えられた. さらにこの抗体でB/W F1脾細胞を前処理することにより, 抗DNA 抗体の産生は平均50%減少したが, 脾細胞の増殖能やviabiliyには影響を認めなかった. 以上の結果から, 抗DNA抗体の産生はイディオタイプネットワークの調節下にあり, 抗Id抗体により制御される可能性が示唆された.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1991-07-30
著者
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