ヒト顆粒球が産生した活性酸素の赤血球溶血活性に関する研究
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概要
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ヒト顆粒球が産生した活性酸素の赤血球溶血活性に関して検討を加えた.顆粒球はヒト末梢血より分離し, 赤血球溶血活性の指標としてreaction mixtureの上清中に遊離したヘモグロビンの410nmでの吸光度を測定した.活性酸素誘発物質としてphorbol myristate acetate(PMA)またはzymosanを用いた.活性酸素消去剤(scavenger)としてsuperoxide dismutase(SOD), catalase, D-mannitol, DABCO, L-histidineを, myeloperoxidase(MPO)阻害剤としてNaN_3またはKCNを添加し, 各薬剤の影響について検討を加えた.これらの実験から, 以下の結果を得た.(1)PMAまたはzymosanで刺激されたヒト顆粒球から産生された活性酸素により, 赤血球は破壊された.(2)活性酸素による赤血球溶血におけるfinal mediatorは, ・OHと^1O_2であること, およびH_2O_2は関与していないことが示唆された.(3)活性酸素による赤血球溶血にMPOの関与が示唆された.
- 1986-12-30
著者
-
栗林 恒一
和歌山医科大学第2病理
-
山口 英夫
大阪府赤十字血液センター研究一課
-
栗林 恒一
和歌山県立医科大学第2病理学教室
-
田中 成憲
大阪赤十字血液センター
-
赤司 克彦
大阪赤十字血液センター
-
山口 英夫
大阪赤十字血液センター
-
斎藤 晃治
和歌山県立医科大学第二病理
-
斎藤 晃治
和歌山医科大学第2病理
-
斎藤 晃治
和歌山県医大
-
斎藤 晃治
和歌山県立医科大学第2病理
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