遅延型アレルギー反応における抑制B細胞について
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概要
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可溶性タンパク抗原に対する遅延型アレルギー(DTH)反応の抑制細胞をin vitroにおいてBALB/cマウスの脾細胞より誘導した.この細胞をBALB/cマウスに移入することにより抗原特異的にDTH反応の抑制が認められた.この細胞はnylon woolカラム付着性で, 抗Thy1, Ly1, Ly2抗体及び補体の処理に抵抗性を示し, また抗マウス免疫グロブリン抗体をコートしたプラスチックシャーレに付着性であり, 通常のプラスチックシャーレには非付着性であることからB細胞に属するものと考えられた.またこの細胞は放射線感受性を示すとともに, 感作抗原であるKLHに対して結合性を示し, したがってこの抑制B細胞は抗原特異的B細胞であると考えられた.さらにこの抑制B細胞in vivoにおいてどのようなメカニズムでその抑制作用を発現するのかについて考察を加えた.
- 1986-02-28
著者
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栗林 恒一
和歌山医科大学第2病理
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片山 裕之
和歌山県立医科大学第二病理学教室
-
栗林 恒一
和歌山県立医科大学第2病理学教室
-
斎藤 晃治
和歌山県立医科大学第二病理
-
西本 行夫
和歌山県立医科大学第二病理学教室
-
斎藤 晃治
和歌山医科大学第2病理
-
斎藤 晃治
和歌山県医大
-
斎藤 晃治
和歌山県立医科大学第2病理
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