全身性自己免疫性疾患におけるリンパ球の機能に関する研究 : 第2編 全身性紅斑性狼瘡患者末梢血リンパ球のPhytomitogen反応および同種抗原認識反応における抑制細胞の研究
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概要
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SLEリンパ球の紫外線(UV)照射とCon A刺激後のsuppressor cell activityを検討した.(1)末梢血リンパ球に0-400 erg/mm^2のUVを照射し, mitogen反応とMLC反応に対するdose-response関係を検討した.PHA反応は正常人, SLEリンパ球ともに照射UV量に比例して低下したが, Con A反応は正常人リンパ球で, UV 10-25 erg/mm^2照射後有意に上昇したが, SLEリンパ球はこの上昇が軽度であり, かつ一部の症例では著明に低下した.MLC反応は一部正常人リンパ球で, 低線量UV照射後有意に上昇したが, SLEリンパ球ではかかる上昇反応を認めなかった.(2)UV 10 erg/mm^2照射2日後のリンパ球のCon A反応は, UV照射対照の反応にくらべ, 正常人リンパ球では亢進し, 多くのSLE症例のリンパ球ではかえって低下した.(3)SLEリンパ球はCon Aにより誘導されるsuppressor cell activityが低下していた.以上より, SLEでは, UVに感受性が高く, Con A反応に対するsuppressor cellとなるsubsetが減少していると考えられた.
- 1979-11-30
著者
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