感染とアレルギー
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概要
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I.アレルギーに対する感染の関与の仕方 ほとんど総ての感染にはアレルギーが伴つているが, その関係をまとめてみると次のごとくである.A)特異的免疫学的関与 1)感染体ないし代謝産物が特異抗原として作用する.2)感染体と組織成分の相互作用による自己免疫障害の発生, たとえば感染抗原がハプテンないし担体として作用する.あるいは組織成分との間に交叉反応性抗原を有する.B)非特異的な関与 1)adjuvant 効果:抗原の免疫原性亢進, 感作様式の変換 (例, 結核動物における蛋白抗原に対する遅延型アレルギー発生), 化学活性物質の遊離, 標的器官の感受性亢進.2)抗原競合による免疫応答の修飾.3)抗原の侵入助長, 自己抗原の遊離.II.アレルギーの型と感染 古くは感染アレルギー即遅延型アレルギーと考えられていたが, 現在は各型のアレルギーが感染に伴いうることがわかつた.われわれの研究では, 気管支喘息においては感染因子は即時型も Arthus 型もおこしうるし, また細菌感作実験的過敏性肺臓炎では動物の感作状態に応じIIIないしIV型病変をおこしうる.長期細菌感作によりはじめて慢性糸球体腎炎性変化が発生することからすると, 膠原性病変の発生には持続感染ないし長期感作が必要と思われる.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1978-07-30
著者
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