アイソトープ標識 DNA による抗 native DNA 抗体の検索 : II.各種膠原病における臨床的意義
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概要
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actinomycin D〔^3H〕-native DNA を用いた硫酸アンモニウム法により, SLE を中心とした各種膠原病の抗 native DNA 抗体 (抗 N-DNA 抗体) の検索を行い, 以下の結果を得た.抗 N-DNA 抗体は SLE に特異的で, かつ N-DNA 抗体価の変動は臨床経過とよく平行した.蛍光抗体法による抗核抗体の検査で, shaggy pattern を呈する血清において N-DNA 抗体価は高値を示した.N-DNA 抗体価の高値, 低補体値という血清所見を示す症例では, 臨床的, 免疫病理学的に活動性ループス腎炎を有するものが多かった.血清の DNase 処理後, 明らかに DNA 抗体価の上昇を示す症例が少数存在し, 血中の DNA-DNA 抗体複合体の存在が示唆されたが, これらの症例は全て活動性ループス腎炎を有していた.血清の DNase 処理後, DNA 抗体価の上昇を示す血清の MAK クロマトグラフィーによる溶出曲線は, 可溶性 DNA-DNA 抗体複合体の溶出曲線と類似していた.
- 1977-04-30
著者
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