慢性閉塞性気道疾患に対するAerosol吸入液の最適用量の検討ならびに評価 : IPPB併用Fenoterol吸入の場合
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概要
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aerosol吸入剤の最適用量を決定する目的でIPPB吸入後の呼吸機能改善率ならびにこれを点数化することにより, 新気管支拡張剤fenoterol(Berotec[○!R])の0.25-5.0mg/mlの各濃度のものにつき, isoproterenol 3.0mg/mlおよびnegative placeboとしての生食水吸入の場合と比較検討した.その結果spirometryで明らかに閉塞性障害度を著しく改善する気管支拡張剤であることをまず証明した.また, 1.25-1.5mg/1.0ml吸入で軽い心悸亢進を訴えるものもみられたが, 平均的には心拍増加作用はない.したがってspirometry, MEFR, candle test, ならびに呼吸抵抗の成績から, 濃度が大となる程効果も大となるが, isoproterenol 3.0mg/1.0mlより効果が大で, しかもside effectのない用量としてfenoterolの場合1.0-1.5mg/1.0mlが適当である.一部の症例の呼吸抵抗値の変動を指標とした場合, 効果持続時間は1.5-2.5時間くらいと考えられたが, さらにこの点検討を要する.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1973-12-30
著者
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津田 喬子
名古屋市立大学大学院医学研究科危機管理医学
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津田 喬子
名古屋市立大学医学部麻酔・蘇生学
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木村 裕
名古屋市立大学医学部麻酔学教室
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後藤 幸生
名古屋市立大学医学部麻酔科学教室
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後藤 幸生
名古屋市立大学医学部麻酔科
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