Immune Adherence の反応機構 : I. 特異的結合能を失つたモルッモト補体 C3による Immune Adherence
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概要
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タンニン酸処理血球に補体第3成分(C3)を非特異的に吸着させた後, ヒト赤血球との結合能力を調べる実験系を用いて, 化学修飾によって EAC142 cell への特異的結合能を失ったモルモット補体C3の immune adherence (IA) 活性を調べた.Dithiothreitol または mercaptoethanol によって -SS- 結合を還元, 次いでアルキル化したC3は, 未処理のC3に比べて IA 活性が著しく亢進していた.N-プロムコハク酸イミド(NBS)で処理したC3では, positive control (NBS 処理しないC3)の10-40%残存していた.C3分子中に存在する IA に必要な構造が, 特異的結合に必要な構造とは独立した別個のものであること, C3分子中の labile な -SS- 基の開裂的還元によって IA 活性が enhance することが結論された.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1972-05-30
著者
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