気管支喘息に対するTerbutaline (Bricanyl)の臨床効果 : Double Blind Cross-Over Testによる評価
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概要
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新しく開発された気管支拡張剤terbutaline (Bricnyl)の気管支喘息に対する臨床効果を二重盲検法によりorciprenalineと比較検討した.両薬剤は2週間ずつのcross-over法により内服で投与した.10例の脱落例を除き31例について分析し, 次の結果を得た.1)医師の優劣判定では, terbutalineがorciprenalineに勝るもの14例, orciprenalineが勝るもの13例, 差なし4例で, 逐次検定法により両剤に差はみられなかつた.2)症状の改善度についても両剤の間に有意差はみられなかつた.3)発作, 喘鳴, 咳, 痰, 呼吸困難などの回数および気管支拡張剤, ステロイド剤の使用回数について比較したが, いずれの項目においても薬剤間に差はみられなかつた.4)心悸亢進, 振顫等の副作用がterbutalineで3例, orciprenalineで2例に認められた.以上より, terbutalineはβ_2作用に比べ, β_1作用が比較的弱い優れた気管支拡張剤であると考えられた.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1972-03-30
著者
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