Blocking Antibodyに関する研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
減感作療法におけるblocking antibodyの重要性を知る目的で, 室内塵減感作療法を受けた69例について基礎的ならびに臨床的研究を行い以下のごとき結果を得た.(1)Blocking antibodyは生体内, 試験管内できわめて速やかに抗原と結合し, そのallergen活性を失わせる.(2)血球凝集反応, PCA反応, 皮内反応閾値のいずれもblocking antibodyと有意の相関性を示す.(3)減感作量が1000〜1500μgN以上になるとblocking antibody血球凝集価は高値を持続し, 皮内反応閾値では2000μgN以上で差が著明となる.(4)臨床的重篤度とblocking antibodyは相関するがreaginとの間には相関性が認められない.(5)Blocking antibodyの生成は加令にともなって抑制される.(6)Blocking antibodyの生成はsteroid剤の長期連用によって抑制される.(7)Blocking antibody値およびreagin値は減感作方法(皮内法, 皮下法)による差異を認めない.(8)減感作による各種免疫グロブリン値の変動は推計学的に有意でない.(9)減感作に併なってreagin, blocking antibodyは相対的な変動を示す.(10)Blocking antibodyはIgG分画中にのみ存在する.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1971-03-30
著者
関連論文
- 1.減感作療法の奏効機序に関する研究 : 減感作療法と遮断抗体の関係について(2 特異的減感作療法)
- 11.感冒性ウイルスと気管支喘息の病態との関連性について(喘息:喘息一般・統計)
- 103. 感染と気管支喘息(喘息〔VI))
- 103.感染と気管支喘息(喘息(VI))
- 3.気管支喘息に対する Sus-Phrine の使用経験(持続性エピネフリン(サスフリン)研究会)
- (4) 室内塵に関する研究(抗原〔I〕)
- 4.室内塵に関する研究(抗原I)
- 96)室内塵に関する研究(続報)
- 15.室内塵に関する研究 (続報)(C. 皮内反応に関するもの)(第16回日本アレルギー学会総会)
- 難治性気管支喘息とくにSteroid Dependentに対するIntalの臨床的観察
- Blocking Antibodyに関する研究