難治性気管支喘息とくにSteroid Dependentに対するIntalの臨床的観察
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1)難治性喘息(慢性型アトピー型および慢性型混合型)とくにsteroid dependentの状態の患者37名に対しIntalの吸入を2ヵ月より7ヵ月にわたり実施, 著効6名(16.2%), 有効12名(32.4%), やゝ有効4名(10.8%), 無効15名(40.5%)の結果を得た.有効な比較的若年者および慢性型アトピー型に多く認められた.2)Intal吸入により12名がsteroid剤より離脱に成功した.3ヵ月以上1年以内のsteroid dependent 10名では7名が離脱可能となるも, 1ヵ年以上のsterid dependent患者では27名中5名のみ離脱が可能であつた.3)有効例の多くは尿中17OHCS, 17KSは正常値を示したが, steroid dependentの期間が長いものでは正常値を示していても, 急に大発作が起こることがあるため, たとえIntalにてsteroid離脱が可能であつても, その経過には十分注意し, 大発作の出現に際しては直ちにsteroid剤の再投与が可能な状態にしておくことが必要と考えられる.4)無効例の多くでは, 血中cortisolは低値を示していた.5)副作用としては3例に喉頭刺激感が認められたのみであつた.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1970-04-30
著者
関連論文
- 28. 気管支喘息における血清補体価に関する研究吸入誘発試験を中心に(喘息(病態生理))
- 4. アレルゲン吸入誘発試験における気管支反応とアレルギーの型について(3 喘息の遅発型反応(late asthmatic response))
- 9. 気管支喘息における β刺激剤の影響 : cyclic AMP の変化を中心として(喘息 (病態生理))
- 9. アレルゲン吸入誘発試験時における血中好酸球および鼻汁中好酸球の経時的変動ならびにアレルギーの型との関係について(2 アレルギーと好酸球)
- 10. 気管支喘息ステロイド療法の問題点 : プロピオン酸ベクロメサゾン吸入剤療法(1 気管支喘息ステロイド療法の問題点)
- 44.アレルゲン吸入誘発試験における気管支反応と皮膚反応の関係(喘息(病態生理II))
- 126.気管支喘息の減感作療法とインフルエンザワクチン療法の効果(喘息(治療, その他))
- 1.感染と気管支喘息 (続報) 吸入誘発試験について(1 気管支喘息と感染)
- B[II]における質疑応答(B〔II〕: 減感作の基礎と臨床)
- 17. 気管支喘息におけるβ刺激剤の影響 : cyclic AMP の変化を中心として (第2報)(喘息(病態生理))
- 1.減感作療法の奏効機序に関する研究 : 減感作療法と遮断抗体の関係について(2 特異的減感作療法)
- 11.感冒性ウイルスと気管支喘息の病態との関連性について(喘息:喘息一般・統計)
- 103. 感染と気管支喘息(喘息〔VI))
- 103.感染と気管支喘息(喘息(VI))
- 517 Low dose MTX使用により発症した間質性肺炎, 血小板減少をきたした慢性関節リュウマチの一例
- ハイドロコーチゾン・サクシネート塩剤によるアナフィラキシー様反応をきたした1症例
- 86 CORYNEBACTERIUM (RHO-DCCCCCUS) EQUI菌体水溶性画分(CP)による喘息の治療
- 170.薬剤アレルギーに関する研究(第2報)(薬物アレルギー)
- 3.気管支喘息に対する Sus-Phrine の使用経験(持続性エピネフリン(サスフリン)研究会)
- (4) 室内塵に関する研究(抗原〔I〕)
- 4.室内塵に関する研究(抗原I)
- 96)室内塵に関する研究(続報)
- 15.室内塵に関する研究 (続報)(C. 皮内反応に関するもの)(第16回日本アレルギー学会総会)
- 99.気管支喘息における ipratropium bromide (Sch 1000) の吸入の影響 : cyclic nucleotides の変化を中心として(喘息-病態生理 I)
- 115)循環器疾患と入浴 : 講演会一般演題
- 24 諸疾患に於ける血清の抗クロストリジウム毒素活性とその意義感作実験 第2報(第9回日本アレルギー学会総会記録)
- 147.気管支喘息におけるO-chloro-α-[(tert-butyl-amino) methyl] benzylalcohol hydrochloride (C-78) の二重盲検法による臨床効果の検討(喘息-治療)
- 18. 気管支喘息患者における気管支粘膜の免疫グロブリン動態および形態学的変化について(喘息 (病態生理))
- 42.気管支喘息発作機構に関する研究(喘息(病態生理II))
- 15.難治性気管支喘息とくにSteroid Dependentに対するIntalの臨床的観察(Disodium Cromoglicate(インタール)の臨床使用成績)
- 難治性気管支喘息とくにSteroid Dependentに対するIntalの臨床的観察
- 3) 喘息死とステロイド剤との関連について(第3回岩手アレルギー懇話会)
- 二重盲検法によるBroncasma Bernaの気管支喘息に対する治療成績
- 13. 免疫グロブリンの実験的研究(免疫血清化(II))
- 26 金製剤による気管支喘息の治療
- 60.気管知覚麻酔の発作に対する影響について(第11回日本アレルギー学会総会一般演題)
- Blocking Antibodyに関する研究
- 46.気管支喘息の全療法における血中濃度について(喘息:治療)
- 7.気管支喘息の Amitriptyline 療法における成績について(一般関連演題)
- 1.喘息患者の血液学的研究(一般関連演題)
- (1) Blocking Antibody について(B〔II〕: 減感作の基礎と臨床)
- 減感作の基礎と臨床(Symposium B2) (第18回日本アレルギー学会総会演説抄録)
- 1.Blocking Antibodyについて(減感作の基礎と臨床)
- 運動負荷心電図判定基準の検討 : 第25回日本循環器学会総会
- 気管支喘息の金療法にかんする研究 とくに血中濃度と催奇性について