冷却管および加熱管内における粘性流體の温度ならびに速度分布に對する數値解法(第1報) : 粘性が温度により變化しないと假定した場合の計算法
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概要
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油の如く粘性率が温度により變化する液體が冷却管または加熱管の中を流れる場合は,一般にその速度分布はPoiseulliの速度分布とは違つたものになり,温度分布も複雜になる.これを解析的に取扱うことは最も望ましいことであるが,式が偏微分の連立となるためにそれは極めて困難である.これを數値的に解く準備として,本論文においては粘性率が温度により變化しない場合の數値解法を取扱つたのである.一般に數値解法による結果は條件として具體的な數字が與えられる必要があるためにその一般性を缺ぐと云う缺點があるが,この缺點を除くため本文においては管内の温度に相似則を導入した.數値解法の實際に當つては囘數が多くなるにつれて誤差が累積され易いので,これを避けるために刻みをあまり細かくせず刻みの中間において温度が抛物線的に變化すると假定し,これに對する特別の方法を講じたのである.この方法によつて計算された値およびこの計算結果を從來の解析解と比較して求めた誤差はそれぞれ本文の第1表,第2表に示す如くで,工學的に要求される精度の範圍においては本解法はこの種の問題に對する數値解法として大體滿足な結果を與えるものとも思われる.
- 社団法人日本機械学会の論文
- 1947-10-30
著者
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