平板境界層の一解法
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概要
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平板境界層の問題は既にBlasiusにより一應解決され,これはTophei, Goldsteinによつて改良され信用するに足る嚴密解が得られている.またBairstowおよび和田氏によつて別の解法も與えられている.云わばこの問題は既に一應解決された問題ではあるが,しさいに檢討するとこれらの解法はいずれも數學的な意味での解析解ではなく,その意味でこの問題は全く解決されてしまつたものと云うわけにはいかないと思われる.こゝに述べんとする解法も,もちろん數學的な意味での解析解ではないが從來の方法より簡單でかつ精遠xが高いと思われる解が得られたので敢えてここに發表する次第である.本文の特徴は境界條件を概念的にはつきりせしめ,この觀點より問題を解いた點と,流速に對して精遠xの高い割に簡單で奇麗な積分式が得られた點と,特に平板附近での級數解として十分項數の多い精遠xの高いものが得られたと云う點にある.なおこの方法は,これと類似の發散溝,圓筒境界層の問題の解法にも發展させ得るものである.
- 社団法人日本機械学会の論文
- 1947-10-30
著者
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