冷却管内油の温度分布,速度分布ならびに壓力勾配に對する數値解法(第2報) : 油の粘度が温度により變化する場合
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概要
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油のごとく温度により粘度の著しく變化する液體が冷却管の中を流れる場合,管壁附近の油は冷却して粘度が大きくなるため,速度分布はポアジュイュの法則による速度分布に比し管壁附近では遅く,管の中心附近では速くなり,油の被冷却効果もポアジュイュの速度分布の場合と異なつて來るはずである.この問題を明瞭にするには,冷却管内の油の温度分布,速度分布および壓力勾配を決定する一組の連立偏微分方程式を解かねばならないが,これらを解析的に解くことは極めて困難なことである.本諭文はこのような冷却管内の油の温度ならびに速度分布および壓力勾配を數値的に求め,かねてこの種の連立偏微分方程式の數値解法を研究しようとするものである.すなわち第1報(液體の粘度が温度により變化しない場合)において,著者が新らしく使用した數値解法を偏微分方程式の連立の場合へ擴張し,冷却管内をヒマシ油が流れる場合の温度ならびに速度分布および壓力勾配を數値的に求めた.その結果は第6表,第7表,第8表および第3圖に示すごとくであるが,豫期されたように油の速度分布はポアジェイュの速度分布に比し管壁近くでは小さく管の中心附近では大きくなり,また壓力勾配は一定ではなく入口より遠ざかるに隨い大きくなつていることは興味あることゝ思われる.
- 社団法人日本機械学会の論文
- 1948-09-15
著者
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