オートポイエーシスと作業療法プログラム
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概要
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最近, システム論の新しい考え方としてオートポイエーシス・システム論が提唱されている。ベルタランフィーの一般システム理論に代表される動的平衡システム論, プリゴジン等の散逸構造論に代表される動的非平衡システム論に次ぐ第三世代システム論として位置づけられている。オートポイエーシス・システム論はマトゥラーナとヴァレラによって本来理論生物学として提唱されたものであるが, 現在は生物学だけではなく, 社会学, 経済学や精神病理学へと広範に適応が試みられている。オートポイエーシス・システム論からみると, 作業療法システムは作業療法プログラムを構成素とする産出システムとして捉えられる。この視点からみると, 作業療法プログラムは, 構成関係, 特定関係および秩序関係によって実現された作業活動, 情報, 効果という有機的に構成されたシステムと捉えることができる。また作業療法システムと患者という独立したシステムのカップリングによって治療関係が成立していると考えられる。
- 日本保健科学学会の論文
- 1999-12-25
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