動作ガス温度の測定(第 1 報)
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概要
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内燃機関における動作ガス温度の週期的変化を直接測定することはその温度の変動範囲が廣いこと、変化の週期が極めて短いこと、感熱体表面と動作ガスとの間における熱傳達抵抗が複雑に週期的変化をすること、輻射熱の影響に対する修正を必要とすること等に依て正確なる測定結果を期待することは困難である。然るに動作ガスの温度測定は機関サイクル中における熱エネルギの消長特に燃燒時における現象を研究する上に必要なことである。著者は電気抵抗線を用ひて動作ガスの温度を測定する実際の測定装置を考案し測定結果に対する補正理論を明かにした。先づ2種の抵抗線の長さ、直径を同一にし熱傳達抵抗の影響を同一にして置いて得られる2個の温度曲線より未知である熱傳達係数の影響を消去して眞の動作ガス温度曲線を得ようとするのである。輻射熱に対する補正はシリンダ壁と感熱線との間の熱交換に対する影響のみに就てこれを行ふことにした。感熱線を0.01∿0.02mm程度の細線にすれば感熱線とガスとの間の温度差は極めて小くなり両者の間の輻射による熱交換の影響は無視し得る筈である。最後にこの觧析的研究に於ては温度傳播率を定数と看做してあるがその値は感熱線の温度変動範囲に対する平均値を採ればよい。これを定数と看做したことは式の取扱を極く簡單にし而も算定結果に対して大なる誤差を與へるものでないことを明かにした。又高温度における温度傳播率及び電気抵抗を測定する実際の方法をも考究した実驗的結果の報告は第2報に讓る。
- 一般社団法人日本機械学会の論文
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