降伏點附近における軟鋼の變形及び應力分布
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概要
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本研究は昭和7年の暮に著手し、その一部は昭和9年2月の獨逸雑誌(2)に發表してある。降伏點を通過しつつある間における軟鋼棒の塑性變形機構と應力分布とに就て考察し、捩りに對する軟鋼の塑性變形機構には棒の軸に沿つて發達するものの他に軸に向つて數條の楔形をなして發達するものがあり(3)、後者の場合には第2回目の楔形塑性變形部は最初の部分間の約中央に現はれ、降伏現象が終るまでは捩れ角が軸に沿つて不規則分布即ち不安定變形を呈するが、その後に於ては安定した變形を示す事を實證してある。尚厚さの異なる數種の圓筒形試驗片を用ひて實驗し、G. Cookの假定(4)は實驗結果に一致しない事を證明してゐる。Cookの假定の正否は實質丸棒試驗片に依る實驗結果を示す荷重變形線圖から判斷する事は困難であるが、圓筒形試驗片を用ひて實驗すると容易に判斷する事が出來る。
著者
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