Treatment of Suprasellar Arachnoid Cyst : Two Case Reports
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概要
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鞍上部クモ膜嚢胞は比較的稀な疾患であり、治療方法は確立されていない。今回我々は、頭囲拡大、発達遅延にて発症した10ヶ月女児およびてんかん発作にて発症した3歳女児の鞍上部クモ膜嚢胞を報告した。1例で嚢胞開放術、1例で嚢胞-腹腔短絡術を施行した。嚢胞開放術を施行した症例では、急激な滅圧のため、術後硬膜下水腫を合併し、硬膜下-腹腔短絡術を要した。それに対し、可変式バルブを使用し、嚢胞-腹腔短絡術を施行した症例では、硬膜下水腫を合併することなく、良好な経過を得られた。鞍上部クモ膜嚢胞における可変式バルブを用いた嚢胞-腹腔短絡術の有用性が示唆された。
- 日本脳神経外科学会の論文
- 1996-10-15
著者
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岡 芳久
和昌会貞本病院脳神経外科
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岡 芳久
愛媛大学脳神経外科
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Kumon Yoshiaki
愛媛大学脳神経外科
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KOHNO Kanehisa
愛媛大学脳神経外科
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SAITOH Masahiro
愛媛大学脳神経外科
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SAKAKI Saburo
愛媛大学脳神経外科
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