Variability(STV,LTV)indexのシミュレーションデータによる比較検討

概要

論文の詳細を見る
VariabilityはSTV(=short term variability)とLTV(=long term variability)に分けられるが,これらを定量的に表現するため,多くの研究者が各々独自の計算式を提唱し,STVにいたっては,その定義自体にも混乱を招きかねないのが現状である.本研究は,計算機によりbeat to beat intervalのシミュレーション系列を作って,各種STV,LTV indexを比較検討し,STV indexはどれも大差ないことを検証したものである.日本産科婦人科学会の定義によれば,STVはbeat to beat differenceのバラツキを意味するが,これはbeat to beat intervalのバラツキ(=variability)と同時系列の自己相関関数により観定される.そこで,Variabilityと自己相関係数の各種の組合せに対する正規乱数列を作り,これから各STV indexの式(Dalton,Cabal,Yeh,Heilbron,de-Hann)に従ってその値を求めindexの比較を行なった.x,y軸にVariabilityと自己相関係数を,z軸にSTVの計算値をとり,各indexに応じてできる曲面をみると,どれも同じ形をしており,上記5種のSTV indexは,どれもSTVの変動に対し同様な変化をすることが判明した.また,同じシミュレーションデータを使ってLTV indexの変化を見ると,YehのLTV indexはVariabilityを表現するもので自己相関係数とは無関係であるが,de-Hann,HeilbronのLTV indexはVariabilityも表現しているが,自己相関係数に関してはSTV indexと異なり,自己相関係数が大きくなるにつれ,同indexの値も大となることが判明した.
社団法人日本産科婦人科学会の論文
1983-02-01

Variability(STV,LTV)indexのシミュレーションデータによる比較検討

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク