実験的子宮頚異型上皮の癌化におよぼす旁頚管自律神経機能の影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
子宮頚に発生する異型上皮 (dysplasia) は前癌病変としての意義をもつ病変として, 最近特に注目されている. 著者らはこの異型上皮の癌化に旁頚管自律神経節の機能がどのような影響をもつかを検討するために, Methylcholanthreneを用いて, 実験的にマウス子宮頚に異型上皮を作り, 旁頚管神経節を破壊あるいは賦活して, 癌に移行する頻度を検討した結果, 次のような成績を得た. 1) マウス子宮頚の実験的異型上皮は旁頚管自律神経節の機能の低下により, きわめて高頻度で癌に移行した. 2) nerve growth promoting factor (NGF) の投与による旁頚管自律神経節の機能の賦活は明らかに異型上皮の癌への進展を抑制したが, その作用は異型上皮の発生以前から投与した場合に著明であつた. そして, この場合は異型上皮の発生率も有意に低かつた.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1972-11-01
著者
関連論文
- 子宮頚癌根治手術後の膀胱・直腸機能の保持に関する研究 : 排尿・排便機能回復に対する骨盤神経温存の効果について
- 子宮頚 Dysplasia の病理と臨床
- 子宮頸部の扁平上皮化生
- 子宮頸部における異型上皮の追跡観察
- ホルモンの中枢作用
- 女性***(スライドカンファレンス , 第11回日本臨床細胞学会講演要旨)
- 1.子宮頸部異形上皮症例における細胞診の検討(I. 一般講演, 第9回 日本臨床細胞学会総会講演要旨)
- 当教室に於ける子宮癌集団検診成績 : 第1報
- われわれの子宮癌検診車について
- 後期妊娠中毒症と胎盤
- 子容体部中胚葉性混合腫瘍の剥離細胞像について
- 子宮癌集団検診における細胞診偽陽性例の検討
- 当教室に於ける子宮癌集団検診成績 (第3報) : 長期間検診を繰り返した農村に於ける子宮癌の発生
- 受診者登録式子宮癌検診-いわゆる日母宮城方式-の反省
- 実験的子宮頚異型上皮の癌化におよぼす旁頚管自律神経機能の影響
- 66.旁頚管神経節の機能と頚管上皮(第10群その他II)
- 子宮癌集団検診における細胞診の検討 : 子宮頸擦過法について