子宮癌患者根治手術後に放射線照射を行なった場合の末梢白血球染色体異常について
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概要
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Buckton他は末梢白血球染色体の異数性細胞が年令とともに増加することと, 癌が年令とともに増加することを考え合わせて, 癌患者の染色体を検索し, 異数性細胞は健康人との間に有意な差は認められなかったと報告している, 我々は子宮癌患者の末梢白血球染色体を Moorheadの方法に多少の修正を加えた方法を用いて検索し, その異数性細胞の出現率は骨盤腔リンパ節転移を認めた者と認められなかった者との間に統計学的に有意な差を認め得た. 放射線被曝量と染色体異常の出現との間の関係について検索すべく, ラヂーム, Co-60γ線, X線照射における末梢白血球の染色体異常を検討したが, 両者の間には密接な関係が認められず, 照射線量の増加にともなって個人差が強く現われて来る傾向を認めた. 照射終了後ではその染色体異常は年月の経過に従がって漸次減少する傾向を認めるも, 3年8ヵ月後もなお100細胞中dicentricsを1〜2細胞に認めた.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1968-05-01
著者
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