妊娠各月の尿投与の幼若メスマウス卵巣および子宮に及ぼす生物学的,組織学的変化に関する研究
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概要
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いわゆる性腺刺激ホルモン(Gと略)のうち下垂体前葉由来のGと異なつて胎盤由来のG,すなわち絨毛性ゴナドトロピン(HCGと略)が妊娠時に特有に現われてくる事は1927年以来周知のところである.前葉由来のGの中には3種類のそれぞれ異なつた性状を有するものがあることは今日では明確にされたけれども,HCGの本態については未解明の点がかなり多い.たとえばHCGの証明法として,Aschheim-Zondek反応や,Fiedman反応がroutineに行われているけれども,これはHCGの反応ともいえるが下垂体前葉のG中の黄体化ホルモン(排卵ホルモン,LHと略)の反応ともいえる.HCGが前葉の各Gの混合した性状を持つているのではないかという説があつたが注目されなかつた. 近時,免疫学,抽出法などの進歩でHCGの本態に対する究明が行われつゝあり,この中に前葉G中のLH, FSH活性が含まれている報告が漸く発表されるに到つた.著者はAschheim-Zondek法を利用しこの面を生物学的,組織学的に追究しHCGの生物学的本態について1面の結論をえたものと信ずる.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1967-01-01
著者
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