性Steroids投与或は網内系Blockadeのラット胎盤およびリンパ組織の組織呼吸に及ぼす影響 : その2
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概要
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妊娠家兎は非妊に比し網内系機能は亢進しており,非妊ラット或は去勢家兎にEstrogen又はHCGの適量(大量は逆効果)を投与すれば網内系機能は亢進する.著者は体重150-200gの妊娠ラットを用ひ,妊娠第11日及び12日に10%Brillant-Schwarzを1ml/100g体重宛,腹腔内投与し網内系をBlockし,妊娠21日目の胎盤及びリンパ様組織の酸素消費量をWarburg検圧計で測定した.胎盤に於ては一般に酸素消費量の増加を来し,Qo_2平均値はBlockade群1.9±0.6μl/60min.に対し対照群では1.2±0.1μl/60min.を示した.リンパ様組織では逆にBlockade群では低下していた.網内系をBlockすれば網内系臓器の組織呼吸が低下することは当然であるが,胎盤がこれに逆行していることは意義のあることと考える.以上から妊娠時は胎盤由来のEstrogenあるいはHCGにより網内系は亢進するものと考える.それ故,HCGの大量分泌,胎盤機能の異常亢進はむしろ宿主の網内系の機能の低下を招来する可能性も示唆される.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1969-01-01
著者
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