Isotope Dilution Methodによる正常妊娠尿中Estrogen測定
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概要
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妊娠尿中estrogenの測定値は各種の異常妊娠の診断に応用されており,尿中estrogenの正確なる定量は臨床上重要である.しかし,現在まで数多くの妊婦尿中estrogenの報告がなされているが,その値は各者により異り正確な定量の困難性を示す. 近年isotopeの尿中estrogen測定への導入がなされており,著者はIttrich法などの採用により尿中estrogenの抽出・精製を,また,抽出・精製の操作過程中のestrogen喪失の補正をsingle dilution methodにて行なつて正確なる妊娠尿中estrogenの測定に努めた. 正常妊娠各週の尿中estriol排泄値は21〜24週;3348〜4931,25〜28週:6579〜8139,29〜32週;9568〜9988,33〜36週;11486〜12385,37〜40週;13703〜14062,41〜42週;11842(μg/day),estradiol排泄値は21〜28週;141〜226,29〜36週;250〜329,37〜40週;300〜322,41〜42週;356(μg/day),estrone排泄値は21〜28週;240〜424,29〜36週;361〜445,37〜40週;450〜518,41〜42週;525(μg/day)であり,estrone: estradiolは各週ともほぼ一定し,estrone>estradiolであつた.また,各週別のestriol排泄値の95% confidence limitを推計学的に算出し,本法による正常妊娠尿中estriol排泄下界域を32〜40週で6〜8mg/dayとした.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1969-05-01
著者
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