ESTABLISHMENT AND CHARACTERIZATION OF THE CELL-LINE OF A HUMAN ENDOMETRIAL CARCINOMA
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概要
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62歳の未分化型子宮内膜癌患者の腹水から得られた癌細胞を培養系に移し、継代を繰り返すことにより、上皮細胞だけの増殖系が得られ、細胞株の樹立に成功した(NUE-1)。NUE-1はmonolayerな増殖を示すが細胞間の結合は弱い。細胞倍加時間は、約40時間である。電顕的には、細胞小器官の発達が悪く、desmosomeの存在も乏しい。染色体は、hyperdipioidで52にmodeがあり、特徴的所見は、一番染色体の着糸点部位における切断及びorigin不明の中部蒼糸点型の2本のmarker chromosomeの存在である。estrogen及びprogesterone receptorは、DCC法で測定限界以下であった。Nude mouseへの移植は100%の生着率で、移植腫瘍と原腫瘍と同様の末分化癌の組織像であった。以上より、完全なin vitroでの子宮内膜癌細胞株の樹立に成功した。NUE-1は、in vitro、in vivoにおける抗癌剤感受性試験、sex steroid hormone receptor誘発及びsex steroid hormone感受性試験の実験系として有益である。
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1987-02-01
著者
-
安井 美絵
名古屋市大
-
安井 美絵
Department of Obstetrics and Gynecology, School of Medicine, Nagoya City University
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