超音波断層法による婦人骨盤腔の検討

概要

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婦人科診断の領域において,超音波断層法は形態情報を提供することにより有用な診断法の一つにかぞえられる.しかし,装置,観察対象および検者の間における交互作用は診断精度にかなりの変動をきたす原因となつていることも事実である. かかる情況に対応し,超音波断層像の解釈をより安定させることを目的としてソフトウエアの立場から検討を加えた. すなわち,機器特性の評価にもとづいて,その使用条件を設定したのち,婦人骨盤腔の観察を目的とする生体への応用法を検討するとともに,その結果として得られる婦人骨盤腔の断面像におけるStandard Mapを求め,これを提示した.また,適切な婦人骨盤腔断面における外周の輪廓規制について検討したところ,腹壁からの走査により満足すべき骨盤腔描写が得られることが推測されたが,この結果にもとづき,婦人骨盤腔断層像の論理性を伴うパターン認識の方法を考案しMapping Techniqueと称してその応用法とともに検討を加えた.
社団法人日本産科婦人科学会の論文
1977-04-01