新生児の緑膿菌汚染・感染に関する臨床疫学的研究 : 血清型別法と抗生剤感受性試験併用による検索と感染防止対策
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概要
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本研究は新生児緑膿菌感染の感染源,感染経路を追求するとともに,それにもとづく感染防止対策を検討することを目的とした. 1) 緑膿菌の分類にあたり血清型別法(本間)と抗生剤感受性試験とを併用することを試み,特にStreptomycin感受性試験を併用することが緑膿菌の疫学的調査上有用であることを明らかにした. 2) 上記検査法を用いて検討した結果,感染の母児相関の可能性も証明し得たが,むしろ抗生剤使用児,未熟児,保育器収容児などの長期滞在児あるいは医療器具などの環境材料が感染源として重要であり,対策を立てる上での対象となることを認めた. 3) 対策法としては従来行われてきた汚染器具の消毒の徹底のほか,感染児の隔離が特に重要であることを認めた.母児同室制はこの点から意義があると思われる. 4) 保育器の湿度計附近は高温多湿でこれが殺菌灯照射を十分うけないようなときには緑膿菌が検出されやすく,照射による殺菌効果が期待されないので他の消毒法との併用が望ましいことを確認した.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1976-04-01
著者
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