児童の社会的行動に及ぼす学習指導法の影響について〔II〕 : 国語学習指導法の実験的比較研究
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概要
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等質の二集団に於ける学習指導法の相異が児童の社会的行動に如何なる変容をもたらすかについて6ケ月間の一実験の結果を要約すると,前の研究(1)の結果と大体同じような傾向が見られた。即ち(1)児童中心の学習指導法は教師中心の指導法に比して学友聞の理解と交友関係を増し,交友分離の傾向は減少する。(2)児童中心の指導法では自主的な協力的態度が助長されるが,教師中心の指導法では利己的他律的で協力的態度が少い。(3)児童中心の指導法では男女の協力が目立つが,教師中心の指導法では男女は協力的でない。(4)上述の諾傾向は他教科の学習場面や学稼生活に於いても或程度認めることが出来る。尚教科の成績にいって比較して見ると次のことが言える。(1)両指導法とも概括的には差異は認められない。(2)児童中心の指導法は知能の上のものについてはあまり差は見えないが,知能の低いものにとって不利な傾向が見られる。
- 日本教育心理学会の論文
- 1956-02-05
著者
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