書誌的実体設定における二つの観点から見た三層構造モデルとIFLA FRBRモデル
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概要
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書誌的記録が対象とすべき事象を構造化して捉え, かつ表現するために提案された二つの概念モデル(「三層構造モデル」とIFHA『書誌的記録の機能要件. 最終報告書』で示されたモデル)について, 書誌的実体の設定における観点の相違を基軸に据え, その相違の意味および波及する範囲, 加えてこの点の相違を越えた実体統合化の可能性について検討した。得られた主な結論は, 以下の通りである。1)三層モデルは各層(書誌的実体に対応)を相互に排他的なものとして並置的に捉えているのに対して,IFLAモデルは各実体を上位実体を包摂したものとして重層的に捉えている。2)両モデルは主要な属性の位置づけおよび既存書誌要素との対応づけに関して異なる考え方を示しており, それは基本的に実体設定における観点の相違と基盤とする実体の相違とが混合した結果と解釈できる。後者の相違についてある前提を置いた上で, 一つの統合化案を示した。
- 日本図書館情報学会の論文
- 1999-07-30
著者
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