戻し交雑法による有用遺伝子の導入に関する研究 : II.自殖性作物における雄性不稔遺伝子利用による戻し交雑システムの提案
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
雄性不稔遺伝子を利用して自然交雑を起させ,自殖性作物の戻し交雑を促進するための育種システムを提案した。異たる種類の雄性不稔遺伝子を利用するために3つのモデルを示した。 モデルIによるシステムでは,劣性雄性不稔遺伝子と,それとは遺伝的に独立があるいは弱く連鎖する劣性標識遺侯子を利用して,自然交雑,自殖および選抜を2世代1サイクルで行い戻L交雑を進める。 モデルIIによるシステムでは,劣性雄性不稔遺伝子およびこれを密接に連鎖する劣性標識遺伝子を使って,1世代1サイクルで,きわめて効率よく戻し交雑を促進できる。 モデルIIIによるシステムでは,優性雄性不稔遺伝子を利用して,1世代1サイクルで戻し交雑を行うことができる。 これらのモデルによる戻し交雑システムの得失を明らかにし,利用上の問題点を指摘した。
- 日本育種学会の論文
- 1975-10-31
著者
関連論文
- 新しく登録された米国イネ3品種
- イネいもち病菌の突然変異により部分的に変化した非病原性遺伝子の作用
- いもち病抵抗性の遺伝子分析のための多菌系接種法
- イネindica品種のいもち病抵抗性と出穂性との密接な連鎖
- イネの日・印交雑によって新たに導入したいもち病抵抗性遺伝子
- 日・印交雑によるイネのいもち病名菌系抵抗性系統「とりで1号」の育成とその抵抗性遺伝子
- 多数のいもち病菌系に抵抗性を示すイネ系統の選抜に適した菌系の選定について
- (10) いもち病菌の混合接種効果について (昭和41年度地域部会講演要旨(夏季関東部会))
- 戻し交雑法による育種における連鎖の研究
- 戻し交雑法による有用遺伝子の導入に関する研究 : II.自殖性作物における雄性不稔遺伝子利用による戻し交雑システムの提案
- 戻し交雑法による有用遺伝子の導入に関する研究 : I.イネのindica品種のいもち病抵抗性遺伝子導入上の問題点