自殖集団の近交係数におよぼす交叉の干渉の影響
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概要
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近交係数の数式表現を一つの一般化された形として紹介した。Fを一般化された近交係数とする時、自殖集団内でFの成分の値を変える変換マトリックスm_0のマトリックス成分を組み換えの確率を用いて与えた。ここで、連鎖する3遺伝子座を考慮に入れた。このm_0のマトリックス成分の値の数値計算を高速電子計算機によって行なった。その際に課した条件は(一つの例として)第1番目の遺伝子座と第2番目の遺伝子座の間における組み換えの確率を0.10とし、第2番目と第3番目の遺伝子座との間における組み換えの確率を0.01とした。以上の計算例について、祖先におけるF(010)(第2番目の遺伝子座にある相同遺伝子のみが同一祖先から由来した確率)が子孫におけるF(011)(第2、第3番目の遺伝子座にある相同遺伝子のみが同一祖先から夫々由来した確率)に寄与する確率は交叉の干渉の存在によって増加せしめられることが見出された。又そのような寄与は世代を重ねるに従って減少し零に近づくことが分った。
- 日本育種学会の論文
- 1967-12-25
著者
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