レンゲの生草重,草丈および種子稔性におよぼす自植の影響

概要

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1)レンゲの品種,春小町,福地種および富農選24号と,それらの各から育成した多数の自殖系統について,自殖の生草重,草丈および種子稔性におよぼす影響について,1960〜1961年の2カ年にわたり調査し,あわせて自殖のレンゲ'育種上の意義について論じた。2)生草重の自殖による減退の程度は,系統によって,かなり幅の広い変異を示したが,供試全系統を平均するとS_0100に対してS_158,O,S_2.35.9,S_333.9,S_4 30.4であった。この場合,生草重が親より優れているもの,あるいは同等の系統が得られるならば,それは育種材料としてきわめて貴重たものであろうが,かかる系統は見出されなかった。草丈については生草重にみられたほど,顕著な減退はみられずS_0 100に対してS_1 81.6, S_1 65.3 ,S_365.9,S_4 62.6であった。4)種子稔性については,自殖の影響は認められず,これは自殖系統問交雑により生ずる雑種強勢を利用する上に,極めて好都合たことであると考えられた。5)自殖によって,特性を異にする多数の系統が得られたが,とくに超多葉性系統だとは飼料作物として極めて望ましいものである。
日本育種学会の論文
1962-10-05