日本のキュウリ品種における制限酵素断片長多型の遺伝的変異
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概要
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日本各地に分布していた地方在来品種や,近代以降いくつかの育種機関において育成された系統等,合計81を用いてRFLPを調査し,これらの形態並びに生理形質との関係を調べた.キュウリのゲノミッククローン4,cDNAクローン1を用いたところ,このうち4クローンは品種間において高い遺伝子多様性を示し,またこれらRFLPにおいて純系になっていない品種もみられた(Table1).これらのことは,これら4クローンがマー力一遺伝子として育種の様々な面において利用できることを示している.また,従来日本のキュウリ品種は形態並びに生理形質をもとにいくつかの品種群に類別されてきた.RFLPマーカーの一つである0・143座の対立遺伝子の変異は,これら品種群との間に明瞭な関係が見られた(Table2).特に,春型雑種群には,C-143座の対立遺伝子bをホモに有する品種が他の品種群より多く見られた.また供試した在来晶種における形態,生理形質をRFLP遺伝子型間において比較した結果,主枝並びに側枝の節間の伸長性が0-143座において有意に異なった(Table3).これらの結果は,0・143座の遺伝的変異が春型雑種群成立を理解する上で重要であることを示している
- 日本育種学会の論文
- 1995-03-01
著者
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