高過飽和度における自然氷晶核の測定
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
雲内の高過飽和度における氷晶発生を理解するため、連続流拡散型氷晶発生装置を用いて-20〜-24℃について過飽和度10%までの自然氷晶核の測定を行った。装置下面の氷面に少量のエチレングリコールを塗布して、装置内で自生する氷晶の影響を抑えた。測定は、1993年初夏にユタ州ソルトレークシティにおいて大陸性気団内で行われた。測定の結果、-20℃、過飽和度5%の条件における氷晶核数濃度は、日々大きく変動した。寒冷前線通過前の暖気内で〜10個/1、寒冷前線通過後の寒気内で〜1個/1であった。また、各々の測定値の過飽和度0%における測定値に対する比を求めて、この日々変動をした氷晶核数濃度の中から過飽和度依存性を調べた。その結果、過飽和度5%と10%における氷晶核数濃度は、過飽和度0%における値のそれぞれ2倍と数倍に増加することが分かった。
- 社団法人日本気象学会の論文
- 1995-12-25
著者
関連論文
- P336 2009年1月24日に山口県長門市沖で実施した液体炭酸を用いた人工降雨実験
- T-mode 降雪雲の構造(その2)
- P335 2008年1月17日佐世保人工降雨実験を対象にした氷晶軌跡の推定
- P102 2008年1月17日に長崎県北松浦半島沖で実施した液体炭酸を用いた人工降雨実験
- B457 北部九州における冬季積雲への液体炭酸撒布人工降雨実験(雲物理)
- 壱岐上空でのシーディング実験にともなう、積雲の形態変化
- 北部九州の冬季対流雲に対する液体炭酸空中シーディング実験
- 国内飛行場における過冷却霧の統計分析
- 航空気象通報(METAR)による国内飛行場における過冷却霧の統計分析
- 尾流雲と乳房雲
- 福田矩彦ユタ大学気象学科教授
- 雲粒子ゾンデの開発
- 第5回WMO気象制御・雲物理応用に関する科学会議(1989年5月8〜12日,中国北京市)出席報告
- 東北地方における山がけ崩れ害の統計分析
- 台風8218号による東北地方の山がけ崩れと降水特性との対応性
- 新潟県六日町における降雪雲の積分雲水量と地上気象要素との関係
- 高過飽和度における自然氷晶核の測定
- 「尾流雲」の由来を知る吉武素二元気象庁長官からの手紙
- 液体炭酸シ-ディングによる過冷却霧の消散実験
- 過冷却霧へのシーディング実験で見られた光学現象
- 第13回ニュークリエーションと大気エアロゾルに関する国際会議の報告
- 冬期三国山脈周辺で雲水量が卓越する気象条件
- 山岳性降雪雲内での2次氷晶発生過程
- 鉛直過冷却雲風洞による雪結晶の浮遊成長実験
- 日本海降雪雲のメソスケール及びマイクロスケールの構造 : 第3部:寒気の吹き出しに先行する風速増加域に出現したバンド状降雪雲内に見られた2つの型の循環
- 日本海降雪量のメソスケール及びマイクロスケールの構造 : 第二部:デュアルドップラーレーダー解析に基づく孤立型降雪雲の気流構造の時間変化-事例解析-
- 日本海降雪雲のメソスケール及びマイクロスケールの構造 : 第一部:寿命の短い対流性降雪雲の微物理構造の変化
- マイクロ波放射計による三国山脈周辺における雲水量の観測
- シンポジウム 全球気候観測システム基準高層観測網第2回実施調整会議(GRUAN ICM-2)出席報告
- 全球気候観測システム基準高層観測網 : 第2回実施調整会議(GRUAN ICM-2)出席報告
- 霧の人工消散技術
- ダイヤモンドダストをつくる
- 過冷却霧の手軽に出来有効な新消散法