Trandolapril (RU44570)の抗原性試験
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概要
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RU44570の抗原性を, モルモットの能動的全身性アナフィラキシー(ASA)反応, 感作モルモット血清によるモルモット受身皮膚アナフィラキシー(PCA)反応, 感作モルモット摘出肺からの遊離mediator検出試験, 感作モルモット摘出回腸のSchultz-Dale反応, 感作マウス血清によるラットPCA反応およびモルモットの遅延型皮膚反応(Maximization test)により検討した。即時型反応試験に用いるモルモットは, RU44570(p.o.), RU44570とFCAのemulsion (s.c.)またはRU44570と無処置モルモット血清のincubate液とFCAのemulsion(s.c.)で感作し, マウスはRU44570とAlumの混液(i.p.)で感作した。また, 遅延型皮膚反応に用いるモルモットは, RU44570の皮内投与および貼付投与により感作した。1. モルモットASA反応: いずれの感作動物にもアナフィラキシー症状は認められなかった。2. モルモットPCA反応: いずれの感作血清もPCA価は<1であった。3. 遊離mediator検出試験: いずれの摘出肺からも遊離mediatorは検出されなかった。4. Schultz-Dale反応: いずれの摘出回腸も収縮しなかった。5. ラットPCA反応: BALB/c系マウスおよびC3H/He系マウスのいずれの感作血清もPCA価は<5であった。6. モルモットの遅延型皮膚反応: いずれの感作動物にも皮膚反応は認められなかった。以上の結果から, 当試験の条件下において, RU44570に抗原性はないものと考えられた。
- 日本トキシコロジー学会の論文
- 1993-04-16
著者
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山田 恭史
(株)日本バイオリサーチセンター 羽島研究所
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山田 恭史
埼玉第一製薬 研究部
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山田 恭史
株式会社日本バイオリサーチセンター羽島研究所
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有賀 文彦
株式会社日本バイオリサーチセンター 羽島研究所
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岩崎 栄
株式会社日本バイオリサーチセンター 羽島研究所
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本郷 善昭
株式会社日本バイオリサーチセンター 羽島研究所
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加藤 正巳
株式会社日本バイオリサーチセンター 羽島研究所
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和田 浩
株式会社日本バイオリサーチセンター 羽島研究所
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石原 浪砂
日本ルセル株式会社 研究開発本部
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加藤 正巳
日本バイオリサーチセ
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加藤 正巳
株式会社日本バイオリサーチセンター
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岩崎 栄
日本バイオリサーチセ
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岩崎 栄
株式会社日本バイオリサーチセンター
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石原 浪砂
日本ルセル株式会社
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