MALOTILATE (DIISOPROPYL 1, 3-DITHIOL-2-YLIDENEMALONATE) による薬物性肝障害の抑制
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概要
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Malotilate による各種薬物性肝障害の発症抑制作用をマウスおよびラットを用いて検討した。(1) ラットに対して malotilate を 25 mg/kg以上の割合でCHCl_3投与6時間前にあらかじめ投与することによってp-GPT活性の上昇はほぼ完全に抑制され, しかもその作用は24あるいは48時間前に投与した場合でも認められた。(2) マウスにおいて malotilate は CHCl_3, AA, BB, DMN あるいは TAA による p-GPT 活性の上昇, 肝中 TG 含量の増加あるいは BSP 排泄能の低下を抑制し, いずれの肝障害に対しても発症を抑制した。CHCl_3による肝障害においては肝病理組織学的にもその抑制作用が認められた。対照薬剤として用いた anethole trithioneは CHCl_3 による p-GPT 活性の上昇をさらに促進し, 肝障害を増悪した。(3) Malotilate は肝 NADM 活性を阻害していない場合でもCHCl_3による p-GPT 活性の上昇および肝の病理組織学的変化を抑制した。Anethole trithione は肝 NADM 活性の変化に関わらず CHCl_3 による p-GPT 活性の上昇をさらに促進し, 肝障害を増悪した。
- 日本トキシコロジー学会の論文
- 1986-08-25
著者
-
野方 勝
日本農薬株式会社
-
加藤 稔
日本農薬株式会社安全性研究所
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井西 静雄
日本農薬株式会社安全性研究所
-
杉本 達芳
日本農薬株式会社安全性研究所
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加藤 稔
日本農薬株式会社
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野方 勝
日本農薬株式会社安全性研究所
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