糖脂質誘導体の毒性学的研究 : (I) POLYOXYPROPYLENE (12)〔(2'-0-β-D-GLUCOPYRANOSYL) OXY-〕FATTY ACID ESTER の急性毒性, 眼刺激性, 皮膚一次刺激性, 皮膚感作性, 光毒性, 光感作性, 変異原性試験
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概要
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1. PSLの経口投与によるLD_<50>値は10〜16 g, 皮下投与では5.8〜6.6 g, Oleyl-SL および Ethyl-SL の経口投与によるLD_<50>値は15 g/kg以上, SLの経口LD_<50> 値は12.5 g/kgであった。経口投与による症状は鎮静, 過呼吸, 四肢脱力, 軟便, 下痢などであり, 特異的な作用を示唆するものではなかっだ。大量を経口投与した例では死亡例の剖検において胃腸管への刺激を示唆する充血, 出血が認められ, 皮下投与では投与局所の炎症を示唆する皮下組織の水腫, 出血が認められた。2. PSLの眼刺激性は非常に低く, 50%の濃度においても Draize の評点は0であつた。Oleyl-SL, Ethyl-SL および SL は20%の濃度で無刺激ないしは軽度の刺激であった。3. PSLの皮膚一次刺激性は非常に低く, 50%の濃度においても健常皮膚, 損傷皮膚に対して反応を惹起しなかった。4. PSLは Maximization 法において塗布惹起, 24時間閉鎖貼付惹起のいずれにおいても皮膚感作性は認められなかった。5. PSLに光毒性, 光感作性は認められなかった。また Oleyl-SL に光毒性は認められなかった。6. TA98およびTA100を用いた Ames 試験においてPSLに変異原性は認められなかった。
- 日本トキシコロジー学会の論文
- 1986-08-25
著者
-
砂川 隆
花王株式会社栃木研究所
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土屋 秀一
花王株式会社ヒューマンヘルスケア研究センター
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池田 祐三
花王株式会社栃木研究所
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岡本 暉公彦
花王株式会社栃木研究所
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土屋 秀一
花王株式会社栃木研究所
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近藤 三雄
花王株式会社栃木研究所
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岡本 暉公彦
花王
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岡本 暉公彦
花王株式会社
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砂川 隆
花王株式会社栃木地区研究所
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