タルチレリン水和物の生殖毒性試験 (第2報) : ラットを用いた経口投与による胎児の器官形成期投与試験

概要

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脊髄小脳変性症の治療薬として開発されたタルチレリン水和物の 0.15, 1.5 および 15mg/kgを, Slc:Wistar系ラットの胎児器官形成期に連日経口投与し, 母動物ならびに次世代の発生および生後発育に及ばす影響を検討した。母動物(P)に及ぼす影響母動物においては, 15mg/kg群で wet dog shaking, 運動量の増加が著明に認められたのみで, 体重, 摂餌量および摂水量の推移ならびに分娩, 哺育には投薬の影響を認めなかった。1.5mg/kg以下の投薬群には毒性学的な影響を認めなかった。次世代(F1)に及ぼす影響次世代においては, 本薬の胎児に対する催奇形性, 致死作用および発育抑制作用を認めず, 出生児の生後発育, 情動, 協調運動, 感覚, 学習および生殖機能と胎児(F2)の発生にも, 投薬による影響を認めなかった。以上の結果から, 本試験条件下における無毒性量は, 母動物に対する一般毒性学的影響に関しては1.5mg/kg, 母動物の生殖および次世代に関してはそれぞれ15mg/kgと考えられた。
1997-11-13