ナミハダニ黄緑型のキク上での発生消長と寄生部位
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概要
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奈良県北葛城郡新庄町のキク圃場で, ナミハダニ黄緑型の寄主植物およびキク圃場での発生消長, キクへの寄生部位を調査した。1. キク圃場周辺の数種の雑草でナミハダニの寄生を確認した。2. 慣行の薬剤散布条件で栽培された2品種"紅葉", "リンカーン"上でのハダニの発生消長はピークの期間などに違いはあったが, おおむね一山型であった。3. 両品種とも収穫後の株や翌春伸長したシュートにもハダニが寄生しており, 挿し芽を経て, 苗に寄生したまま新しい圃場へと移動し, 繁殖した。4. キク上のナミハダニは定植後1ケ月以上経過した後の7月以降に急激に密度を増し, 9月ころにピークを迎えた。その後, 個体数は減少するものの, 2月でも寄生が認められ, 周年でキク上にハダニの寄生が認められた。5. キクへのナミハダニの寄生部位は, 植物の生育状況に左右されて変動した。
- 1997-05-25
著者
-
國本 佳範
奈良県農業技術センター
-
西野 精二
奈良県農業試験場
-
大辻 純一
奈良県高田地域農業改良普及センター
-
有馬 毅
奈良県高田地域農業改良普及センター
-
大辻 純一
高田地域農業改良普及センター:(現)奈良県農業試験場
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