四日市地域における作物の異常現象についての一考察

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概要

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四日市市川尻町、大治田等において、シカン、カキ、ウメ等は、栄養生長は続けているが、開花後落花したり、また、結実後早期に落果する等の現象がみられる。バレイショの著しい減収、ナスの結実皆無、キンモクセイおよびギンモクセイに花がつかない等の異常現象が過去十数年来続いている。これらの現象はエチレンの生理作用にきわめて酷似している。また、同地域の近くにはエチレン精製コンビナートおよびエチレンを使用している企業が存在している。そこで、1974年は予備的に白ゴマを同地域のエチレン工場の1〜2Kmの畑に播種して、白ゴマの収獲量、着莢節位および着莢状態を調査することによって、植物側からエチレンの検知を試みようとしたものである。なお、上述の異状現象の植物および作物には一次汚染質および二次汚染質によると思われる葉等への被害はみられなかった。
日本作物学会の論文
1975-08-31

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