イネおよびトウモロコシの葉位別・部位別の光合成速度に関する研究 (予報)

概要

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著者らは亜硫酸ガス(SO_2)の長期間処理によるafter effectとしての光合成・呼吸に関する実験をポットレベルで行なった結果, SO_2に長期間接触した水稲はSO_2除去後24時間以上経過した段階において明らかにafter effectが存在し, 見かけの光合成および光合成能力はほぼSO_2濃度の増大に比例して低下することを明らかにした。上記の結果は1/5000aポットで, しかも最高分けつ期前後において行なわれたものである。SO_2に長期間接触した水稲は葉身の下垂等を引き起こすことも報告されていることから, ポットレベルにおける受光体制の悪化に基因した見かけの光合成および光合成能力の低下である可能性も考えられる。本実験は草型の悪化等の影響が現われない形で光合成の測定を可能にする単葉レベルでの同化箱を試作し, 試験的に水稲およびトウモロコシを実験材料として葉位別・部位別の光合成を測定した。水稲(品種マンリョウ)は同一葉位・5葉単位で, トウモロコシ(品種長交1号)は1葉単位で測定した。栽培は1/5.000aの塩ビ製ポットにN : P : K=10 : 6 : 8の粒状化成10gを粘土と川砂半々に混合したものに播種し, 水稲は1ポット3本仕立て, トウモロコシは1ポット2本仕立てとした。播種は水稲が1971年4月17日, トウモロコシが同年4月21日で, 測定は同年7月22日から同年7月31日までの間で行なった。また, 本年からトウモロコシを実験材料として用いたのは光呼吸系をもたないtropical grassの一つとして, 水稲はこれに反して光呼吸系を有しないtemperate grassの一つとしてである。
1971-11-30

イネおよびトウモロコシの葉位別・部位別の光合成速度に関する研究 (予報)

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