実際稲作における生わら、堆肥、珪カル各施用 3 か年の実績

概要

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水田地力の増強策は種々考えられるが、そのひとつとして生わらや堆肥、あるいは珪カルの施用がある。これらの施用についての試験結果は数多く報告され、現在、一般栽培においても普及しているところである。しかしながら、これら試験の多くはいわゆる精密栽培であつて詳細な施用効果の判断がなし得られているが、一方、これら成績に基づいて実際農家がその方法をとり入れた時、必ずしもそれと同様の効果がみられないとする話を聞く。これはもちろん地域性や方法にも問題はあろうが、精密栽培でないために生ずる他要因による効果の消去かとも考えられる。いずれにせよその回答に困るところである。そこで本試験は、静岡大学農場水田40aを使用し、農家レベルの耕種法でもって、上記3種の施用効果(施用量は当地方一般農家の標準量とした)を比較検討し、もって地域農家に対する解答を得ようとしたものである。なお、本年も引き続き経続する試験であるが、一応ここに3ヶ年(1966〜1968)の成績が得られたので報告する。
日本作物学会の論文
1969-03-31