分蜜糖地域におけるBrix計を用いた蔗汁糖度の推定によるサトウキビの品質評価
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概要
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Brix法による蔗汁糖度, 甘蔗糖度の標準誤差をNIR法と比較した.1%データを用いてBrix法による蔗汁糖度, 甘蔗糖度の標準誤差を県別に検討したところ, 両県ともにコアサンプラによるサンプリング誤差の範囲内で推定できた.工場別では数ヶ所を除く工場において推定精度は良かった.(株)翔南製糖において同様に検討したところ, 2月までの蔗汁糖度と甘蔗糖度の標準誤差はNIR法よりも低かったが, 3月以降は逆に高くなった.搬入原料別に解析すると, 無脱葉やハーベスタ原料等の新鮮原料の標準誤差は手刈り原料と比較して低かった.刈り置き日数が経過すると蔗汁糖度や甘蔗糖度の標準誤差は大きくなった.以上より, Brix法による蔗汁糖度の推定精度はNIR法と遜色なく, コアサンプラによるサンプリング誤差も考慮すると, 実用化への可能性は高いことが示唆された.刈り置き原料による推定値への影響を考慮すると, Brix法による品質評価を補完する技術を併用することが必要である.
- 2005-05-15
著者
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比屋根 真一
沖縄県農業研究センター
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伊佐 真純
沖縄県農業試験場
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仲里 富雄
沖縄県農業試験場
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友寄 隆仙
沖縄県農業試験場
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瑞慶覧 みき
沖縄県農業試験場
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喜納 兼二
沖縄県農業試験場八重山支場
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當間 美佳
宮古農業改良普及センター
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比屋根 真一
沖縄県農業試験場
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