水稲湛水散播栽培に関する研究 : 第1報 倒伏要因と栽培法について
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概要
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転び型倒伏に関与する要因として,品種間差があり,早生品種ほど倒伏しやすい。また,苗立密度の多少による一株穂数の多少が株支持力に関係し,菌立密度が少なくなると一株穂数が多くなって,転び倒伏は強くなる。つぎに,基肥N量の多少や,播種期の早晩による生育量の差と倒伏の関係については直接的な関係は少ないが,倒伏に弱い品種では生育量の抑制が必要である。また,稈の長さ,太さなどの性状とも直接的な関係は少なく,地下部の根の強さ,根張りなどに関係が大きいものと考えられる。以上のようなことから,倒伏防止対災として短稈の耐倒伏性の品種は前提となるが,株支持力を増加させるための苗立密度および水管理法や,さらに,稈基部の埋没による支持力増加のための耕種的技術の開発などが必要であろう。
- 日本作物学会の論文
- 1976-06-01
著者
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