福岡・佐賀両平野の対照地帯に於ける稲作の比較について : 第1報 収量ならびに耕種条件の差異
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概要
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10a当収量の過去11ヵ年平均値は福岡の対照地帯は佐賀の対照地帯と比らべて大差ないが,10a当収量の年間増加量は明らかに福岡の対象地帯が佐賀の対照地帯よりも11〜47%少なくない。この原因を収量構成要素の面より見れば,福岡の対照地帯が穂数・粒数の確保はまさっているが,登熟の向上が見られないため,佐賀の対照地帯に比らべて1Oa当収量の増加が少なくない原因と思われる。耕種肥培管理の点で比らべると,近年における主要品種の合計作付率は大差ないが,10a当Nの施用量は福岡が佐賀の対照地帯に比らべて1〜2kg少くなく,元肥重点の施肥法で初期の過剰生育を助長し登熟の低下を招いている。佐賀の対照地帯は追肥重点の施肥法をとり,加えて病害虫防除の徹底と水管理の合理化で,結果的には登熟の向上をきたし1Oa当収量増加の一因をなしている。
- 日本作物学会の論文
- 1967-06-30
著者
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