長野県における水稲中苗機械移植の晩植限界について
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概要
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長野県では, 二毛作地帯など晩植地帯で田植労力確保が困難のため中苗機械移植の要望が強い。水稲中苗機械移植の晩植限界について, 善光寺平および松本平の2か所においてアキヒカリ, トドロキワセを用いて作期の試験を検討した。1.出穂後40日間の積算温度800℃を得られる日を出穂限界とすれば, 善光寺平は8月31日となり松本平は8月25日となる。2.晩植栽培の移植晩限は出穂限界からみて善光寺平ではアキヒカリの中苗植で6月30日, トドロキワセの中苗植は6月20日であった。松本平ではアキヒカリの中苗植が6月20日, トドロキワセの中苗が6月15日であった。3.収量は出穂期と高い負の相関が認められ, 特に登熟歩合の低下が減収の大きな原因となった。また出穂後40日間の積算温度と玄米収量との間に高い正の相関が認められた。4.晩植の目標収量を善光寺平で55kg/a, 松本平で60kg/aとすると, 出穂限界は1に示した出穂期となり, 移植晩限は2に示した時期となった。アキヒカリはトドロキワセに比較して移植晩限の拡大が可能なことが明らかとなった。
- 日本作物学会の論文
- 1979-08-16
著者
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