土壌カラムによる汚水中のNH_4^+の硝化に及ぼす土壌改良剤添加の効果
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
腐植質黒ボク土5.6kgを充填したカラムにNH_4-N209 mg/l,有機態N41 mg/l,COD 554 mg/lの人工汚水を間欠的に浸透させ,流出水を分析した.汚水250mlを1日1回加えた場合 N(6.25 mg/d)の大部分が硝化され,流出水中にNH_4^+はほとんど現れなかった.しかし,汚水の負荷速度をN 125 mg/d以上に上昇させると硝化は不完全となり.NH_4^+が流出した.土壌に土壌改良剤(炭酸カルシウム,バーライト,焼成バーミキュライト,ゼオライト)を混合して充填した土壌カラムに人工汚水500mlを1日1回浸透させたところ,いずれの改良剤でも硝化促進効果が認められた.特にゼオライト添加カラムではNH_4^+の流出抑制効果が著しく,流出水のNH_4^- -Nは84日間5mg/l以下であった.あらかじめ炭酸カルシウムと硫酸アンモニウムを加えて保温静置し,硝化菌を増殖させた土壌の接種も硝化促進に有効であった.土壌改良剤を加えた土壌カラムでの硝化率は80~107日間の浸透で72%~93%であった.硝化と同時に脱窒も進行した.脱窒によるNの損失は添加流入Nの20%~40%であった.
- 1988-02-05
著者
関連論文
- 土壌カラムによる汚水中のNH_4^+の硝化に及ぼす土壌改良剤添加の効果
- 73 土壌カラムによる家畜尿汚水中のNH_4の硝化(関東支部講演会要旨)
- 11-15 土壌カラムによる家畜尿汚水中の窒素の除去 : モデル硝化カラムでの実験結果(11.環境保全)
- 湛水土壌カラムにおけるメタノール存在下での硝酸塩の消失とメタノール利用性脱窒菌の消長
- ペプチド抗生物質コリスチン生産菌, Bacillus colistinusの溶菌 バクテリアによるペプチド抗生物質生産の生理 (第2報)
- 硝酸塩汚水を浸透した湛水土壌からの脱窒 : 汚水の土壌浸透処理における窒素化合物の代謝(第3報)
- レブリン酸資化性酵母に関する研究(第2報) : 生菌懸濁液によるレブリン酸の代謝について
- 酵母の炭化水素利用に関する研究(第1報) : Mycotorula japonicaの炭化水素資化性について
- 土壌の浄化機能とその利用技術
- 土壌浸透処理槽, "重層モデル"における汚水窒素量の変化 : 汚水の土壌浸透処理における窒素化合物の代謝(第2報)