施設栽培土壌の有機態窒素の無機化に関与する土壌酵素活性について
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概要
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おがくず堆肥類を多施用した黒ボク土のトマト栽培ハウスほ場のプロテアーゼ、L-グルタミナーゼおよびL-アスパラギナーゼ活性について次のように要約できる。1)おがくず類の多施連用によって3種類の土壌酵素活性が高まり、活性値は堆肥化の有無には影響を受けず、有機物の施用の有無に強い影響を受けた。プロテアーゼ活性はトマトの収穫初期に比べて末期で低く、L-クルタミナーゼ活性は収穫後半期で高く、跡地で急激に低くなった。2)有機物の連年多施用によって土壌の全炭素および可給態窒素が増え、酵素活性と土壌炭素とは5%水準で、可給態窒素とは1%水準でそれぞれ相関した。3)トマトの生育や収量はおがくずの堆肥化の程度はほとんど影響を受けず、施用の有無に大きく影響され無施用区で生育および収量が低下した。4)トマトの生育およぼ収量とプロテアーゼ、L-グルタミナーゼおよびL-アスパラギナーゼ活性との相関係数が大きかったが、土壌の無機態窒素との相関関係は小さかった。5)土壌中へ埋設したおがくず堆肥類の分類は、埋設の初期の分解が急速であった。
- 社団法人日本土壌肥料学会の論文
- 1988-06-05
著者
-
栃木 博美
栃木農試栃木分場
-
佐々木 功
栃木県農業試験場
-
大村 裕顕
栃木県農業試験場
-
室井 栄一
栃木県農業試験場
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栃木 博美
栃木県農業試験場
-
室井 栄一
栃木農試
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栃木 博美
栃木農試
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室井 栄一
栃木県農試
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