飼料用カブ新品種「アカネカブ」について
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概要
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1 育成系統「高系36号」の特性が優良と認められ, 昭和46年4月「飼料カブ農林2号」として登録され, 「アカネカブ」と命名された。2 育成経過は, 昭和32年に紫カブに畜試丸カブまたは小岩井カブを組合せた2交配, 昭和33年に紫カブ, 下総カブ, 鳴沢カブ, 小岩井カブ, 聖護院カブを適宜組合わせた8交配について, 各交配組合わせそれぞれについて集団選抜を継続し, 昭和41年これに由来する9系統から形質の似た計68個体を選び母系統とし, 以後母系選抜により育成された。3 形態的特性は, 地上部がやや直立し, 葉は有毛の切込葉, 葉身, 葉柄ともに緑色, 根部の地上部は紫, 地下部と肉色は白, 根形は倒卵形である。4 根部の肥大生長は, 下総カブよりやや早い中生で, 生育旺盛, 安定多収である。とくに西南暖地での収量性が高い。5 各種病害に対する抵抗性は全般的に強く, とくに軟腐病, 根くびれ病に強い。6 北陸, 関東以南の暖地に, 中生品種として広く適応する。肥培管理は下総カブと同様でよい。収穫は越冬前のなるべくおそい時期が多収になるが, 暖地では圃場で越冬させ, 春先に利用することもできる。
- 日本作物学会の論文
- 1973-03-16
著者
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