有機および慣行栽培米の品質特性の比較
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概要
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1994年から3年間, 同一農家が管理する隣接した有機および慣行栽培水田13組から採取した米の品質特性を比較した.有機および慣行別の平均値が各年次別, および3年間こみのいずれかで統計的に有意な差を示した特性は, 不完全米割合(有機-少), 窒素含量(有機-少), Mg / (K・N)(有機-高), カリウム含量(有機-少), カルシウム含量(有機-少), 亜鉛含量(有機-多), 胚芽活性度(有機-高)であり, 概ね有機栽培米の品質が良かった.これらの特性の内, 窒素含量, Mg / (K・N), カリウム含量および亜鉛含量については, 主に有機栽培水田における比較的少ない窒素施肥量および低い追肥頻度が影響していると推察された.また, ※を収穫した後の水田土壌理化学性を測定した結果, 慣行栽培水田に対して有機栽培水田で可給態ケイ酸が有意に高く, 米の窒素含量低下に関与している可能性が示唆された.
- 日本作物学会の論文
- 2000-03-05
著者
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中川 祥治
(財)微生物応用技術研究所
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中川 祥治
財団法人微生物応用技術研究所
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田村 夕利子
財団法人微生物応用技術研究所
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緒方 善丸
MOA自然農法大学校
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中川 祥治
(財)微生物応用技術研究所名寄研究農場
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